お金に困ったときの助け舟といえば、カードローン。簡単にお金を借りることが出来るので、ついつい利用しちゃう、という方も多そうです。
一度使ったら便利すぎてもう手放せない!カードローン抜きの生活なんて考えられない!なんて思っている方もいるのでは?
確かにとっても便利なのですが、実はカードローンの利用は将来に響く可能性があるなど、リスクもあるってご存知でしたか?
あなたの意識ないその行動が、もしかしたら将来の自分を苦しめることになるかも…しれませんよ。
カードローンを利用した際のリスク、一番将来に響く可能性があることとして取り上げられるのはこれでしょう。
今は特に意識していなくても、将来的に車をローンで購入したい、一軒家やマンションを住宅ローンを利用して購入する気持ちがある場合は要注意です。
車のローンや住宅ローンを利用しようと思った場合、ほとんどの方が銀行でローンを組むことを考えていると思います。
車のローンは借り入れ額が少なめの場合(200万程度)であれば、問題なく借りることが出来るかと思いますが、カードローンを利用している(契約中)中、銀行で住宅ローンを組みたいと言ったらもちろん通ることもありますが、断られる可能性も十分にあります。
その理由は、「カードローンで既に借金をしている」からです。
住宅ローンで借り入れが出来る金額は、様々な計算方法があるのですが「住宅ローン返済負担率」が重要となってきます。
住宅ローンの返済負担率とは、年収に対して住宅ローンの返済額が占める割合のことを言います。25%~30%くらいまでに抑えたほうがいい、とか聞いたことがありますよね?
その計算式は非常に簡単で、
として導き出すことが出来ます。年収600万円の方の年間返済総額が300万円だった場合、住宅ローン返済負担率は約33%と、ちょっと高めになる…といった計算が出来ます。
計算して出てくる%は、年収が低いほどその数字は小さく、年収が高くなるほど数字は大きくなっても審査に可決する傾向にあります。
返済負担率 | 年収 |
---|---|
25%程度 | 250万円~300万円 |
25%~30%程度 | 300万円~500万円 |
30%~35%程度 | 500万円~700万円 |
40%くらいまでOK | 700万円超 |
こちらはあくまで目安ですので、金融機関によっては返済比率がもっと低くないと可決されない場合もあります。
年収200万円の方は返済負担率が25%でも審査に通らない可能性がある一方、年収が1000万円あれば返済負担率が30%を超えていても審査に可決する可能性があるということですね。
カードローンから大きく話がそれたように感じた方もいるかもしれませんが、いよいよここでカードローンがかかわってきます。
この「返済負担率」とは、基本的には純粋な住宅ローンの返済のみが計算に入る…のですが、カードローンでお金を借りている場合、その返済も返済率に含まれます。
具体的には計算式の「住宅ローンの年間返済総額」、ここにカードローン返済額も加えられて考えられるんです。
カードローンの返済が残っていると、住宅ローンの借入金額にも直接的に影響が出てくる可能性がある、というわけです!
また、審査をする銀行側にとってカードローンを利用しているのはあまりいい印象を持たない…という点もリスクとなるポイントです。
昔はカードローンを契約していたというだけで審査に落とされることもあったようです(あくまで都市伝説…のような感じではありますが)。
カードローンを利用する=お金のやりくりが収入だけでは難しい、と思われても仕方がない部分ですので、返済能力に疑問を持たれる、という点ではあながち間違ってはいませんね。
お金を借りる上で必ず避けて通れないものがあります。それが「信用情報」というものです。
普段わたしたちは全く「信用情報」を意識していませんが、実はそれが将来の自分に大きく関わる可能性があるんです。
信用情報とは、簡単に言えば「お金に関する個人情報」です。
現金払いに関する情報は流石にフォローされていませんが、
これらの利用をした場合、必ず「信用情報」に情報が残ります。どういった情報が残るのか?といいますと、
種類 | 項目 | 期間 |
---|---|---|
申し込み情報 | ・カードローンなどを申し込んだ年月日 ・商品名 ・支払予定回数など |
6ヶ月間 |
契約内容 | ・契約の種類 ・契約金額 ・貸付日 ・保証人の有無など |
契約継続中はずっと 契約終了後は最長5年 |
返済情報 | ・入金日 ・入金予定日(返済日) ・延滞の有無など |
契約継続中はずっと 契約終了後は最長5年 (延滞の場合のみ 解消されてから1年) |
事故情報など | ・債権の回収 ・債務整理 ・強制解約 ・破産申立などなど |
5年~10年 |
このような情報が残ります。これらに加えて本人の住所や電話番号といった、基本的な個人情報も登録されています。
よく、カードローンで「いろんな会社から借りすぎて借りられなくなった」なんて話を聞いたりしますが、この情報をチェックしているため他の会社でお金を借りているのかがすぐわかる、ということですね。
信用情報は、情報を管理する機関(信用情報機関)に加入している金融機関及び情報の本人しか情報を閲覧することが出来ないため、一般の企業が閲覧することは出来ません。なので、カードローンの利用の有無は就職への影響はほとんどないと言われているんです。
ここで残っていると厳しいのが、「事故情報」です。いわゆる
といった返済すべきお金を支払わなかったり、返済できず法的な債務整理を行うことでつく情報です。一般的には「ブラックリスト」や「ブラック属性」と言われる状態ですね。
ブラックになってしまうとその情報が消えるまでに最長で10年かかります。その間は住宅ローンはおろかカードローンなどの利用もできませんし、クレジットカードを作ることも出来ません。
「黙っていればバレない」なんてことはありえません。この情報は金融機関であればしっかりとチェックできるのですから。
「今月はちょっと遅れそうだけど、まあ1回くらい大丈夫だろう」なんて思っていると、将来大きく影響が出ることもあります。
延滞があるだけでクレジットカードが作れなかったり、カードローンが利用停止(新規の借り入れがNG)されてしまうこともあります。
遠い将来だけでなく、近い将来にも影響が出る可能性がありますよ。
以前は確かにカードローンを利用していたけど、今は利用していないから別に借金もないし、延滞をしたこともなかったしキレイな身体だ!…と、そのまま言う方はいないでしょうが(笑)、現在の自分には借金もないから問題ナシ!と思っている方もいるでしょう。
確かに実際お金は借りていません。しかし、借金という意識がなくても借金をしている状態だ…といったら、どう思いますか?
例えば、あなたがカードローンで、利用限度額50万円で契約したとしましょう。
その後、10万円お金を借りました。ここでは借金は10万円と言えますね。その後は順調に返済し、きちんと完済しました。これで借金はいくらになったでしょうか?
…普通に考えたら「0円」ですよね。実際、完済した後はお金を借りていません。
カードローンやキャッシングなどでお金を借りる場合、利用限度額として契約した金額は実際借りている・借りていないにかかわらず借りているのと同じなんです。
なので、複数の会社から利用限度額を
として借りていた場合、実際はお金を借りていなくても70万円借りているのと同じというわけです。
カードローンやキャッシングだけでなく、クレジットカードの「キャッシング枠」も枠を取っているだけで借金しているのと同じです。
「キャッシング枠」がついているかどうかは会員サイトや毎月送られてくる明細などに記載されています。キャッシング枠はすぐに0円にすることが出来ますので、不要なキャッシング枠は0円にしてしまうのも手です。
そして、カードローンやクレジットカードは利用がなくても、基本的に契約は自動更新されます。
使わなかったら自動的に契約が消滅します…という商品はほぼない、あってもごくまれでしかありません。あるいは年齢が契約可能な範囲を超えた場合くらいでしょうか。
なので、「もう利用しないから」といって放置しているといつまでも契約は自動更新され、自分は意識していなかったけれどずっと借金を抱えたままだった…なんてことがあります。
実際以前に利用していたカードローンの契約を終了していなかったことが理由となり、住宅ローンの承認が降りなかった、ということもあるようです。</span>
カードローンも、クレジットカードも「もう利用しない」と思ったものは素直に解約してしまいましょう。
いずれも電話などで契約を終了したい旨を伝えれば問題なく解約することが可能です。もちろん、返済するべきお金が残っているときは解約は出来ないので注意してくださいね。
また、クレジットカードでキャッシング枠がないものでも不要なものは解約する方がいいでしょう。
「キャッシング枠がないのになぜ?」と思うかもしれません。確かにショッピング枠はキャッシング枠と違いダイレクトに借金にはならないのですが、クレジットカードを5枚以上持つことはあまり好まれない傾向にあります。
キャッシング枠がないにしろ、ショッピング枠を利用して買い物することも出来ますし、違法ですがショッピング枠の現金化も出来てしまうわけですからね。
それだけの数のクレジットカードを作れるのはある意味信用があるとも言えるのですが、あまりオススメは出来ません。
カードローンなどでお金を借りることに慣れると、将来的に大きな影響が出る可能性を秘めています。
これまでにお話しました住宅ローンなどもそうなのですが、一番個人的に大きいと思うのは、「お金を借りることに慣れてしまう」という部分です。
これは精神的な部分なので、全くそうならない人もいますが、多くの場合はお金を簡単に借りることが出来るゆえの「ワナ」に陥ってしまいます。
借りたお金は、あくまで借りているだけのもので自分のお金ではありません。
昔は「給料日前だから3万円だけ借りよう」としていたものが、「給料日前だから3万円借りたら余裕だな」という考え方になってきてしまうんですね。
もちろんそれできちんと返済できていたら問題はないかもしれません。
しかし、だんだんと借りた状態が普通になっていくとそこから「お金が足りない!」という状態になって行きやすいんです。
借りた状態でもお金が足りない!ということになると、当然ですが返済も滞ってしまう可能性が出てきます。
延滞すると遅延損害金を別途支払わなければいけませんし、カードローン会社の自分への印象も悪くなりますからそれだけは避けたいところですよね。
そこで始まってしまうのが「多重債務」です。
Aという会社からお金を借りていても返済が追いつかなくなると、Bという会社からお金を借り、A社への返済に充てるようにする…という感じです。
一見うまく回るようにも見えますが、Aという会社から借りたお金を、結局Bという会社からの借金で返済しているため、B社への借金はどうやって返済するのか?ということになります。
自分のお給料から返済できれば問題ありませんが、それなら最初からA社に返済する分をそこから捻出すればいいだけの話です。こういう状態になると、多くの場合さらにお金を借りて…という負のスパイラルに陥ってしまいます。
こうなってしまうと、どんどん借金だけが膨らんでいきます。手軽に借りることが出来るからといっても、金利は決して低いものではありません。
特に複数の会社から借りている多重債務者となった場合、毎月の返済額が5万円くらいになってもおかしくありませんね。
「おまとめローンを利用する」という手もありますが、なぜか「それでもなんとかなる」と思ってヤミ金から法外な金利でお金を借りてしまったり、最終的にどうにもならなくなり自己破産してしまう…というケースが非常に多いです。
はじめはちょっとだけ借りるつもりだった…という場合でも、「常にお金が自分のそばにある」と思うとついつい使ってしまうのでしょう。あくまでも「借りている」という意識を強くもっていないと、いつこうなってしまうかわかりません。
「自分なら絶対大丈夫」という人でも多重債務者になってしまうことも十分にありえるんです。
H23年 | H24年 | H25年 | H26年 |
---|---|---|---|
100,509人 | 82,667人 | 72,049人 | 65,189人 |
こちらは、過去の破産した人数(個人)です。すべてが借金のために自己破産したというわけではありませんが、毎年これだけの人が自己破産しています。
うまくカードローンなどと付き合わないと、将来この人数の中に自分が入ってしまうかもしれない、ということは肝に銘じておくべきではないでしょうか。
カードローンが様々な面で将来に影響する可能性がある、ということをお伝えしてきましたが、決してカードローンが「悪」であることを言いたいわけではありません。
お金がちょっと足りないときのサポートとしては非常にありがたいですし、今なら即日融資も可能なので急な出費で困ったときの救世主として君臨してくれることもありますよね。
最近では銀行系のカードローンも充実しており、以前よりも低い金利で利用することも簡単になりました。
ただ、こういったカードローンのいい面だけを見て、リスクがあるという部分を知らないと、知らず知らずのうちに多重債務に苦しむことになってしまったり、将来的に住宅ローンが組みにくくなってしまうといった将来への影響がわからない可能性もあります。
利用する前、あるいは利用中であってもリスクがある、将来に影響があるかもしれないということを知った上でどのようにカードローンと付き合うかが大切なことです。
この3つのポイント守ってカードローンなどと付き合うだけでも、将来への影響はぐっと抑えることが出来ます。
自分がお金に振り回されないように、上手に付き合っていきましょう。
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