最初は誰でも、自分が多重債務に陥るなんて考えもしませんよね。でも、何かのトラブルで、予定通りの返済ができなくなってしまうこともあります。
そんな時、頑張って返して行くのは当たり前と言えば当たり前。だからって無理をしすぎると、生活を圧迫されて大変なことになってしまいます。何より、返済ができなくなるほど追い詰められてしまっては、自分も、貸す側もたまりません。
多重債務になった時、思い切って一本化をすることをお勧めします。一本化の方法や、タイミングについて、最低限のことを知っておきましょう。
多重債務になっている人は、全国で300万人以上いると言われています。想像以上に多い数に、驚いた人も多いのではないでしょうか。多重債務の定義は以下となっています。
貸金業社2社からの借り入れは、キャッシングに慣れている人であれば経験があるかもしれません。特に消費者金融は利用がしやすく、計画的に使える人であれば便利な存在だからです。
借りる前には危険性についてあまり考えていなかった人も、実際に多重債務に陥った時、返済がかなり厳しくなることに気づいて、真っ青になってしまうのではないでしょうか。お金を借りる前に、なぜ厳しくなるのかを考えてみる必要があります。
多重債務とは、複数の借金を背負うことに他なりません。ということは、複数の返済について、毎月毎月頭を悩ませる事態に陥るわけです。何の困難もなく返済できるのなら、そもそも多重債務にはなりませんね。
複数の借金を持つと言うことは、複数の金利を抱えるということに直結します。これにより、利息が膨れ上がって、雪だるま式に返済総額が増えてってしまうのです。
利息のせいで返済総額が増えて、それでも返済が可能ならまだましです。しかし、この返済にためにまた新しい借金をするという、負のスパイラルに落ち込む人も少ないないのです。
こうなってしまうと、もう自分で借金をコントロールできていない状態になっていると自覚した方が良いでしょう。ここからの無事故返済はとても厳しいと言われています。
また、消費者金融によって返済日が違うこともあります。そうなると、月に何度も返済日がやって来るというわけです。これは思った以上にストレスになり、毎日の生活が精神的に圧迫されてしまう人が続出しています。
多重債務にはこういったデメリットが常につきまといます。むしろメリットがないと断じても問題ないほどです。できる限り多重債務は避けるべきでしょう。
もう借金で首が回らなくなりそう、実際に毎日が辛い、もうどうしようもない……そんな時にはどうすれば良いのでしょう。考えられる手段は4つあります。
方法 | 内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
任意整理 | 借金減額 | 利息がカット 手続きが容易 |
新規借り入れが困難 減額できない時も |
自己破産 | 裁判所を通した借金免除 | 借金の免除 手続きが容易 |
新規借り入れが困難 高額財産の没収 |
個人再生 | 借金の大幅減額 | 財産の保持 | 新規借り入れが困難 時間や費用がかかる |
借金の一本化 | 利息の大幅縮小 | 銀行で利用可能 法的な側面なし |
返済期間の長期化 新たな借金が容易 |
いかがですか?あなたに適した方法は一体どれになるでしょうか。法律で保障された内容の債務整理系の手続きが良いのか、または、一般的に利用されている借金の一本化による債務整理が良いのか、ちょっと迷ってしまいそうです。
借金の一本化と言うと仰々しいものに聞こえますが(実際に内容も重大なものですが)、これは銀行や消費者金融で、カードローンなどと同じように、商品として提供されているものです。有名どころでは「おまとめローン」という、内容がとても分かりやすい、秀逸な商品名がありますね。
借金の一本化は、多重債務に悩んでいる人には真っ先に考えてほしい手段の一つです。他の3つの手段は、どうしても法的な側面が強く、メリットの他にも大きなデメリットが待ち受けているからです。
ところが借金の一本化は、あくまでも「ローン商品のひとつ」であるため、法的な色が一切ありません。法的な色を持つ手段とは違い、デメリットが比較的小さなもので済むというメリットがあります。
内容としては大変簡単です。「複数の借金(多重債務)を一括で返せる資金を、ローンとして借りること」というものになります。
要は新しい借金をするわけです。とはいえ、「なーんだ、また借金が増えるってことじゃないか……」とがっかりするのはまだ早いですよ。一本化がなぜ多重債務に向いているのか、詳しく見ていきましょう。
多重債務で困るのは、複数の金利による複数の利息、返済日の多さがまず挙げられます。借金の一本化は、それらを全て解決してくれると言っても過言ではありません。
この3つの借金により、多重債務となってしまったと仮定しましょう。金利だけで目まいがする上に、場合によっては一ヶ月に三回も返済日がやってくると言うことになります。
ところが、ここで借金の一本化をローン商品として提供しているD社を利用してみたとしましょう。A社~C社3つの元金100万円を返済するために、100万円の借り入れを申し込みます。
いかがですか?これで明らかに、「利息が大幅に減る」ということが分かりますね。利息が減るだけでも、毎月の返済がかなり楽になるかと思います。
また、金利は日割り計算が基本です。一括返済をすると、その日割が一日分として計算し直されます。返済総額が相当減ることもよく分かりますね。
一本化の有名なメリットのひとつとして、「基本的に借金の整理に向けた商品なので、金利そのものが低めに設定されている」ということが挙げられます。今後の返済がかなり楽になることが期待できますよね。
メリットがたくさんある一本化ですが、残念ながらデメリットも存在します。それほど大変なデメリットではありませんが、利用する前に理解しておくことが大切です。
これは借りる時の設定にもよりますが、基本的に、一本化は返済期間が長くなることが多いようです。と言うのも、月々の返済の負担を減らすための一本化ですので、利用者としてもできるだけ月の返済を低く抑えたいですよね。
他にも、新しい借金がしやすくなり、結果的にまた多重債務になってしまう可能性が否定できないというデメリットがあります。これは元々の借金を一括で返済しているため、借りていた消費者金融で、また融資枠が空くからなんです。
融資枠が空けば、新たな借り入れも可能です。しかも一括で返済し、記録的には「問題なく返済」となるため、消費者金融側も融資を断らない可能性が高くなります。借金の負担を軽くするために一本化したのに、これでは本末転倒かもしれません。新たな借金はよく考える必要がありますね。
多重債務の負担を少なくするための一本化ですが、一体いつ一本化すれば良いのでしょうか。実はこのタイミングを間違えると、一本化が不可能になり、法的な減債手続きを選択せざるをえなくなる時があります。そうなるとデメリットも増えますので、よく見極めましょう。
まず覚えておきたいのが、一本化はあくまでローン商品だと言うことです。ローン商品には必ず審査がありますね。よくご存知かと思いますが、過去の借金で返済状況が悪い人は、審査に通りにくいという事実があります。
多重債務で苦しいとはいえ、返済が滞ってしまっていては、既にあなたの信用情報に傷がついていることになります。ローン商品の審査には信用情報が不可欠ですから、返済遅れが発覚すると、審査で重大なマイナスポイントになってしまいます。
また、借り入れ件数が多すぎることも問題です。多重債務の人に対して販売されているローン商品ですので、多少なりとも複数の借金があることが前提ではありますが、度を越した数では対応しきれないと判断されます。
最大でも借り入れ件数が5件ほどが限界と言われています。これ以上の借り入れ件数がある時には、審査に入る前に窓口で相談してみると良いでしょう。
審査の話が出ましたが、実際のところ、審査の厳しさはどうなのでしょうか。これは一本化のためのローン商品を申し込む、金融機関によって違うと言えます。
一本化のローン商品は、銀行、消費者金融で取り扱っています。貸金業からの借り入れのために多重債務になったのに、それを解決するための商品が消費者金融にあるというのも不思議な気分ですが、最終的な解決までの手段が用意されているのは安心ですね。
金融機関 | メリット | デメリット |
---|---|---|
銀行 | 金利が低い | 審査が厳しい |
消費者金融 | 審査に通りやすい | 利が高め |
銀行の一本化商品は、やはり金利が低いことが魅力です。一本化すれば全体的な利息が減るとはいえ、それでも金利はとことんまで低い方が良いですよね。デメリットとしては審査が厳しい点にあります。先に説明した返済遅れなどに注意するようにしましょう。
消費者金融の一本化商品は、何と言っても審査に通りやすく、利用のハードルが低いということです。精神的につらい時に、スピーディに利用できるのは嬉しいことですよね。ただ、銀行に比べて金利が高めであることは、借りる前に理解しておく必要があります。
銀行や消費者金融では、どういった内容で一本化を取り扱っているのでしょうか。代表的な商品を少し紹介します。まずは銀行を見てみましょう。
銀行 | 商品名 | 限度額 | 金利 |
---|---|---|---|
三菱東京UFJ銀行 | 三菱東京UFJ銀行カードローン | 10~500万円 | 4.6~14.6% |
みずほ銀行 | みずほ銀行カードローン | 10~1000万円 | 3.5~14.0% |
三井住友銀行 | 三井住友銀行カードローン | 10~800万円 | 4.0~14.5% |
他にも取り扱いをしている銀行はたくさんありますが、ここでは日本全国で見かけることのできる、三大メガバンクに絞ってみました。
特に多重債務の総額が大きい人は、この二つの特徴に助けられることでしょう。その分、審査が厳しい理由も分かりますね。ただ、一本化に成功すれば、返済がかなり楽になることも一目で分かります。ぜひとも利用したい銀行系の商品です。
また、今ご紹介したカードローンの3つは、一本化以外の利用も可能になっています。一本化の返済が終われば、あるいは返済中に困った時、消費者金融よりも低い金利で借り入れができます。
一本化の返済中、新しい借金をしてしまうことはできるだけ避けたいものですが、どうしても利用したい時には助かるカードローンですね。
銀行だけではなく、消費者金融でも一本化のローン商品を取り扱っています。消費者金融も銀行と同じく、様々な会社が取り扱いをしていますが、ここでは有名どころをチェックしてみましょう。
消費者金融 | 限度額 | 金利 |
---|---|---|
プロミス | 1~500万円 | 4.5~17.8% |
モビット | 1~800万円 | 3.0~18.0% |
アコム | 1~800万円 | 3.0~18.0% |
銀行に比べると、金利の上限が高めに設定されています。ただ、これは借り入れ額が低い人に適用されると考えて良いでしょう。借り入れ希望額が大きな人は、金利がより低くなりますので、場合によっては銀行よりお得かもしれません。
ただ、ここで気を付けて欲しいのは、総量規制に関してです。消費者金融を利用する時には必ず意識することですね。
一本化のための資金を借りることによって、総量規制を越えてしまうケースが考えられます。これでは消費者金融側としても、審査に通すことができません。この点だけは慎重になっておく必要があります。やはり、早めの行動が大切だということが分かりますね。
多重債務によるストレスを軽減するためには、一本化の利用が最適だと言えます。銀行、消費者金融と、それぞれ適した商品を見つけることができれば安心ですね。
最も重要なのは、無理な借り入れをしないということに尽きます。ただ、どうしてもタイミングによっては、思い通りの結果にならないこともありますよね。
そんな時にはとにかく、早め早めに一本化をしてしまうことが重要です。ストレスで動くのも大変かもしれませんが、それで多重債務が片付けば、ストレスも一気に軽減です。もう少しだけ頑張って下さいね!
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