消費者金融と言うと、昭和生まれの人はちょっとダークなイメージがあるかもしれません。それもそのはず、昔、厳しい取り立てが社会問題になった時、やり玉に挙げられたのが消費者金融だったのです。
しかし今はそんな時代ではありません。昔よりも安全に、そして手軽に使えるようになりました。もちろん、厳しい取り立てなんて大昔の話です。
消費者金融についてよく知っておけば、利用する時もスムーズに、安心して使えるというもの。賢く便利に使うために、少し調べておきましょう。
消費者金融とは、個人に対して小口の融資を行う業者です。大別すると貸金業と呼ばれています。銀行の住宅ローンやカーローンなどの大きな金額を扱うような融資ではなく、主に生計費に利用する程度の少額の融資を行います。
この貸金業法は以前から存在するのですが、ある時を境に、とても厳しく見直されました。それまでは確かに、消費者金融は怖いものだと思われていたかもしれません。
以前、消費者金融はとても評判の悪いものでした。と言うのも、当時運用されていた貸金業法は、少し法律の知識があれば抜け道が見えてしまうほど、緩い部分があったからなのです。
その緩さを突くように、たちの悪い業者が無理な貸付や取り立てを行い、社会問題になりました。あまりにもたちが悪かったため、良質な業者まで同じ目で見られる事態になってしまったとも言えます。
社会問題となった後、貸金業法は急速に見直しが行われました。
大きな見直しが行われたのはこの二点です。どちらも、利用者をより強く守るための内容になっています。この他にも、取り立てのための自宅訪問の禁止、恫喝と取られる行動の禁止など、問題視されていた点が細かく対応されています。
とはいえ、誰もが無理な貸し付けをされたり、怖い取り立てをされたわけではありません。消費者金融から借りるということがどういうことかを理解している人や、利用者と良い関係を築いている良質な業者は、騒動を起こすということがありませんでした。
法律に精通する必要はありませんが、総量規制や取り立てに関することは、知っておいて損はありません。不慮のトラブルから自分を守るためにも、借りる時にはそれなりに知識をつけてからにしましょう。
総量規制とは、年収の三分の一以上の借入ができないという決まりです。貸金業法の中では、もっとも注目を集めることになった決まりでした。むしろ、それまでこういったルールがなかったことに驚きを禁じ得ません。
この総量規制が制定されてから、明らかに消費者金融の世界は変わりました。
無理な借り入れをしようにも、法律でできなくなってしまったことが大きかったのか、貸し倒れの数が驚くほどに減りました。これは消費者金融側としても嬉しいことのはずです。
このように、今ではすっかり明るいイメージの消費者金融ですが、貸金業法で総量規制が浸透するまで、かなりダーティなイメージで捉えられていたという、残念な時代もあったのでした。
総量規制のおかげで、借り過ぎる危険性はかなり低くなりました。とはいえ、今度は不便な面も出てきてしまっています。普通に消費者金融を利用している時、突然取引が停止されたことはありませんか?
これは、総量規制の金額には達していないものの、かなり近くなっているため、一度取引を停止するという、消費者金融側の安全策のひとつです。強制的に止めることになりますが、総量規制を超えてしまうよりは良いという判断なのでしょう。
利用者としては驚くばかりですし、お金が必要なのに借りられないという、現実的な困難に直面する可能性があるわけですが、法律が絡んでいる以上、やはりどうにもできないというのが消費者金融側の立場なのでしょう。
一度取引停止になってしまうと、消費者金融側が解除するまで、新しい融資を受けることはできません。じゃあ他の消費者金融で借りる! と思っても、総量規制に近い金額の借り入れがあると、審査に通るのは難しいでしょう。
となると、取引停止を解除してもらうしかありません。どうすれば解除してもらえるのでしょうか。
そう、とにかく総量規制の金額から、現在の借入額を遠ざけて行くしか方法はありません。返済することは全く問題ありませんので、ただひたすらに返していきましょう。臨時収入などがあった時には、まとまった金額を返済に回してしまっても良いですね。
総量規制が問題で取引停止をされたとしても、ブラックリストに載ることはありません。取引停止はあくまで消費者金融側の安全策にすぎず、利用者の落ち度ではないからです。そこは安心して、あとはひたすら返済に勤しんで下さいね。
貸金業法や総量規制、それに伴う取引停止の危険性など、ちょっとダーティな面についてお話ししました。ここからは、思った以上に助けてくれる消費者金融について触れていきましょう。
消費者金融で借り入れる時、その使い道について考えたことがありますか?
生計費は改めて説明するまでもないでしょう。日々の生活に必用なお金が足りなければ、消費者金融を利用するのも悪くない手です。
借金の一本化は重要な使い道です。消費者金融に限らず、様々な金融機関からお金を借りている人もいることでしょう。いくつもの借金があると、その利息だけで毎月の返済が大変なことになってきます。
ショッピングなどで借入額が膨らんだ人が、銀行から提供されている一本化のための商品(おまとめローンなど)の審査に通らなかった、という話をよく聞きます。銀行は審査がとても厳しいため、それは仕方のないことなのかもしれません。
そういう状態でも、消費者金融は一本化のための融資に応じてくれる場合があります。
この二点さえクリアしていれば、消費者金融から一本化のための融資を受けられる可能性が高いと言えます。銀行や、おそらく他の金融機関でも無理な借り入れを、消費者金融は条件次第で対応してくれることがあるのです。覚えておいて損はない情報ですよ。
借金を一本化したとしても、金利は必ず発生します。消費者金融の金利は銀行よりも高いので、改めて見てみると、その金利に唸ってしまうかもしれません。
金融機関 | 平均金利 |
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銀行 | 4%強~14.5%前後 |
消費者金融 | 15%前後~20% |
比較してみると、消費者金融の金利がかなり高いように思えます。しかしこれは、保証人を立てなくても利用ができるという点や、審査がスピーディであること、利用が手軽であることの使用料のようなものです。
お金を借りたら返す、それは当然のことですね。大体の人は計画的に、順調に返済していくことでしょう。でも、人生何があるか分かりません。突然、次回の返済に困る事態になるかもしれません。
そんな時は必ず、支払日が来る前に消費者金融に連絡をしましょう。連絡をしたからと言って、支払義務がなくなるわけではありませんが、黙って返済をスルーすることだけはご法度です。
この二点を必ず連絡しておきましょう。もしも無断で遅れてしまうと、あなたの信用情報に傷がついてしまうことになります。金融の世界でそれはとても残念なことに繋がります。
消費者金融でお金を借りると、ほぼ確実に信用情報機関にその情報が登録されます。これも貸金業法で定められていることなので、まともな業者であれば、逃れることはできません。
信用情報機関 | 加盟数 |
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株式会社日本信用情報機構(JICC) | 1400社強 |
消費者金融はたくさんありますが、まともな業者の全てが、このJICCに登録していると言っても過言ではありません。1400社もの会社が、あなたの情報を閲覧できる立場にあります。
消費者金融には様々な利点があります。その利点を最大限に発揮できれば、上手に消費者金融を使いこなすことができます。貸し借りで苦労することなしに、気持ちよく利用して下さいね。
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