消費者金融や銀行からお金を借りる上で、有利な職業と不利な職業というのは残念ながら存在します。
不利な職業と言えばやはり非正規雇用であるアルバイトやパートの方、そして年収が安定しづらい自営業の方がそれに当てはまります。逆に有利とされているのはやはり正社員で年収が安定している方になります。特に大企業に務める正社員の方なんかは有利ですね。しかしながら、そんな方を押しのけて審査の上で一番有利と言われているのは公務員の方なんです。
公務員の方はカードローンなどに関して非常に有利なのは事実で、銀行のローン商品の中にはなんと、公務員の方専用のカードローンを用意しているところもあるくらいです。利用限度額が高く、それでいて金利は非常に低いというなんとも羨ましい商品を利用できるなんて公務員の方っていいなぁ…ってついつい思ってしまいますよね。
しかし、なぜ公務員の方はここまでカードローンやキャッシングにおいて優遇されるのでしょう?
そこで今回は公務員の方がカードローンなので優遇される理由や、ないと思われがちなデメリット、そしてブラックと公務員の方の関係について調べてみました。
消費者金融や銀行で利用できるカードローン(キャッシング)の審査においては、
以上の3つが軸になっています。
一番最後の「他社からの借り入れの有無」については初めて利用する人であればあまり関係はないところですが、上2つは初めて利用をする人にとっても、すでに利用する人にとっても等しく重要なポイントであることは間違いありません。
その中でも「属性」は非常に重要で、審査の結果を左右するのはもちろん、利用限度額や金利の決定に関しても大きな役割を持っているポイントになるんです。
審査で重要となる属性とは、人のプロフィールを詳細にデータ化したようなもの…と思っていただければだいたい合っているかと思います。何かしらのアンケートなどでは「氏名」「年齢」「住所」「電話番号」「年齢」「職業」程度を記入する機会があるかと思いますが、属性の場合はそれをもっと掘り下げたものになります。
氏名や年齢、電話番号はそれ以上掘り下げることが出来ませんのでアレですが、例えば職業であれば
といった部分までしっかりと情報として記入しなければなりませんし、このくらい細かいところまで審査の対象となります。
住所もそれ自体は掘り下げることは出来ませんが
といった、住んでいる物件に関しては細かい情報が必要になります。
他にも
など、「そこまで必要!?」と思ってしまうほど細かい情報を記入しなければいけないことも多いです。
このような非常に沢山の項目の中でも重要度が高いものと低いものがあり、特に重要度が高いものは
の4つになります。年収が入っていないのは意外かもしれませんが、一定の金額を超える利用をしない限り収入を証明する書類を提出することが少なくなっているため、仮に年収でウソをついたとしてもわかりません。そのため、年収も確かに重要なのですが年収だけでは判断しない傾向になってきています。
ちなみに、もちろん年収を偽って記入するのはいけないことなので絶対にしてはいけませんよ!
属性がその人個人のプロフィールを詳細にしたものと言うのであれば、信用情報はその人のお金の使い方を詳細にしたものと言えます。
などのお金に関する利用履歴をはじめ、
といった、事故情報及び異動情報、いわゆる「ブラック」の情報も(当てはまる人の場合は)記載されています。
信用情報は各消費者金融や銀行などで情報を共有できるため、信用情報をチェックすることによって他社からの借り入れがあるかどうかなどを簡単に調べることが出来ます。
なので、「他社からの借り入れがあると審査に通りにくくなるから…」と、申し込みの時に他社からの借り入れがないフリをしていても、信用情報でバレてしまうので意味がありません。
また、信用情報には先ほど説明した属性に関しても情報としてしっかり記録されています。信用情報を閲覧すればその人が申し込みの際に記入した情報と合っているかどうか確認できてしまうというわけですね。
では、どうして公務員は消費者金融などの審査において優遇されるのかと言いますと、公務員は非常に「属性が優良」と判断されるからです。属性が優良である=返済能力が高い、ということなのでカードローンなどの審査に簡単に通過できるというわけです。
いくら属性が優良な公務員といっても、信用情報で事故情報があったり、複数他社からの借り入れをしていると審査に通りにくいことはもちろんあります。
ただ、これは公務員の方に限らず一般企業にお勤めの方であっても同じように審査に通りにくくなりますので、公務員だけに限ったことというわけではありません。
それでは、なぜ公務員がこれだけ優良属性と判断されるのか気になりますよね。もちろん根拠の無い優遇というものはありませんから、きちんと理由があるんですよ。
最初の理由はこれです。公務員の方は、国に勤めているようなものですからまず「倒産」がありません。いくら世界的に有名な、大きな企業であっても民間企業であれば何かのきっかけで倒産してしまう可能性がないとは言えません。
しかし、国が倒産してしまうということはありませんから、仕事をやめないもしくは定年退職しない限りはずっと働くことが可能です。急にリストラされてしまって収入がなくなっちゃった!ということもないため、非常に安定性が高いと判断されるんですね。
勤務先が安定していることと非常に深い関係がありますが、勤務先が倒産しないということは、それだけ安定して収入を得ることが出来ることにつながります。また、年齢を重ねるごとに段階を踏んで年収も上がっていくため、返済能力は年齢が上がるごとに高くなっていくとも言えますよね。
属性審査の中で、「保険証の種類」が重要と書きましたが、一般的に属性審査においてはこちらの順番で審査に有利か不利か決まっています。
審査に有利 | 審査に不利 | ||
---|---|---|---|
共済組合 | 健康保険組合 | 全国健康保険協会 | 国民健康保険 |
公務員の方の場合、一番有利となる「共済組合」が発行している保険証を持っていることになりますので、消費者金融でお金を借りる際やクレジットカードの新規作成などでも非常に有利に働いてくれるんです。
お金に関する審査については最強の保険証といってもいいかもしれません(笑)。
公務員の方はしっかりと身分が保障されています。基本的にリストラもなく、安定しているため離職率も低いので勤続年数が自動的に長くなります。そのため審査においても重要な「勤続年数」という点も簡単にクリアが出来、さらに審査において有利になるというわけです。
公務員専用のカードローンがあるなど、本当に公務員の方はいろいろと優遇してもらえるのでちょっとズルい!と思ってしまうところもあるかと思います。確かに色々と有利なのは本当に羨ましいところですが、優遇されているからといって必ずしもいいことばかりあるわけではありません。
公務員の方は安定していて高収入といったイメージが非常に強いですが、地方公務員の方などは意外とお給料はそんなに高くないことも多いです。ですが公務員としての地位・身分はしっかりと保障されているためお金は非常に借りやすいんです。
簡単にお金を借りることが出来てしまうので、ついつい知らない間にお金を借り過ぎてしまった!ということになりやすいのが公務員の方なんです。
消費者金融からお金を借りる場合は、総量規制といって年収の3分の1を超える金額を借り入れることは不可能です。しかし銀行のカードローンであればこの総量規制が適用されませんので、年収の3分の1を超えてもお金を追加で借り入れることが出来てしまいます。
一般的な企業に勤めている人であれば、総量規制が近ければなかなか審査に通過しない…ということはままあります。仮に年収が600万円の人が、150万円借りていたらかなり追加で借り入れるのは厳しいところかと思います。
で
返済できないけどまた借りてそのお金で返済をする…現在ではかなり難しいことですが、公務員であれば出来てしまう、そういうこともあるんです。
そんな自転車操業をしてもどんどん泥沼になってしまい、最終的には自己破産という手段しか取れなくなってしまう…。借りやすいゆえの悲劇ですよね。
自己破産はもちろん、返済を3ヶ月以上滞らせた場合なども「ブラック属性」になってしまいます。ブラックになるといくら公務員の方であってもお金を借りることは出来なくなります。借りやすいからこそ自制が必要になってきますね。
カードローンなどでの増額は、基本的に
といった条件が揃って初めて行われる可能性があるものです。中には2年、3年利用していてもなかなか増額出来ないという人もいます。ですが公務員の方はやはり(しつこいですが)優良属性ですので、増額に関しても非常に有利です。中には知らない間に利用限度額が増額されていたというケースもあるようです。
1社でまとめて借りることが出来るのは金利の面でも有難いことですが、必要以上に借りることが出来てしまうとついつい利用してしまう人もいるかもしれませんし、場合によっては他の面(住宅ローンなどの審査)で不利になってしまうこともあります。
消費者金融でお金を借りる場合は問題ないのですが、公務員の方は共済組合の保険に入っていますので、共済組合の貸付制度を利用してお金を借りることが可能になっています。
金利も3%未満と非常に低く、限度額は住宅ローンを除けば200万円程度ですが普段利用するには十分です。しかし、この貸付制度を利用しているときにブラックになってしまうと、保証も共済組合なため勤務先にお金を借りていた、そしてブラックになったことがバレてしまうこともあります。
バレてしまうと職場に居づらくなり辞めてしまうケースもあるため、共済組合からお金を借りている場合は特に気をつけなければいけません。
お金に関して有利な公務員ですが、その分一度ブラックになってしまうとダメかも!というイメージがつきやすい職業とも言えます。
例えば公務員とブラックの関係について、よく「ブラック属性だと公務員にはなれない」という話があります。確かに公務員は公正なイメージがありますから、ブラック属性だとふさわしくない!と落とされてしまう…なんて想像は容易に出来ますよね。
しかし、そんなことはありません。そもそもブラック属性であることが情報として登録されているのは「信用情報機関」だけです。そしてその情報を閲覧できるのは、信用情報機関に加盟している銀行や消費者金融、信販会社などお金に関係するところだけですのでその他の企業などがその情報を手に入れることは出来ないんです。
なのでブラックであっても公務員になれないことはありませんし、試験に合格すれば公務員として働くことが出来ます。
また、公務員を志望している方の家族がブラック属性であっても全く問題はありません。
それに、ブラックなどの事故情報及び異動情報は5年~10年で消去されます。以前ブラック属性だったとしても、そこから時間が経っていればすでに情報が消去されている可能性もあります。
気になる方は信用情報機関に自分の信用情報を開示してもらうことが可能になっていますから、利用してみるといいかと思います。機関の窓口、または郵便にて受け付けています。費用は数百円程度ですので、気軽に信用情報を手に入れることが出来ますよ。もちろん本人であることが条件なので、他人の信用情報を閲覧することは出来ません。
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